活動レポート

平成29年4月実地医家のための会例会報告

 平成29年4月9日第591回実地医家のための会例会を東京医科歯科大学M&Dタワー2階共用講義室2において開催した。
 今回は、「知っておきたい処方、知らなきゃ損する処方アラカルト〜基本処方薬20品目を考える〜」をテーマに、参加者全員で様々な疾患症例(パワーポイント資料)での処方を検討した。

症例1.気管支喘息
 15歳の気管支喘息発作の症例に対して、どのような治療薬を選ぶかを検討したが、単純な症例に対してはβ刺激薬でまず対処することを選択する先生が多かった。

症例2.COPD
 75歳のCOPDの症例に対して最近使われる様々な吸入薬をどのように選択するかについて検討した。基本は、GOLDの基準に従い薬物を選択していくことであるが、長時間作用型抗コリン薬(LAMA)、長時間作用型β2刺激剤(LABA)、抗コリン薬・β2刺激剤配合剤(LAMA/LABA)、ステロイド吸入薬(ICS)、ステロイド+β2刺激剤合剤吸入薬(ICS/LABA)の使い分けは、個人の先生によってかなり違いがあることがわかった。

症例3.アレルギー性鼻炎
 30歳のアレルギー性鼻炎の症例に対して、第2世代の抗ヒスタミン薬のうちどれを選ぶかを参加者で話し合った。近年の副作用の少ない薬を選ぶ傾向からフェキソフェナジンを選ぶ先生が多かった。

症例4.片頭痛
 40歳女性の症例に対して、慢性頭痛ガイドラインをもとに、どの薬をどの順番で選択するか、トリプタン製剤をどのように選択するかなどについて話し合った。

症例5.帯状疱疹
 50歳女性の症例をもとに、帯状疱疹の治療薬としてアシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルのどれを選択するかを、ジェネリック使用の場合の費用も考えながら話し合った。

症例6.A群連鎖球菌感染症
 10歳の症例をもとに、ペニシリン系抗生剤、セフェム系抗生剤、マクロライド系抗生剤のどれをどのような場合に選択するかを話し合った。もちろんペニシリン系抗生剤が基本となるが、その他の抗生剤も使う必要がある場合が少なくないことが明らかになった。

症例7.膀胱炎
 30歳の症例をもとに、ニューキノロン系抗生剤、ペニシリン系抗生剤、セフェム系抗生剤、ST合剤、漢方薬をどのように使い分けているかを話し合った。安易にニューキノロン系抗生剤を使う傾向があるが、症例に応じて使い分けをする必要があること、繰り返す膀胱炎に対するST合剤の使い方などについて学んだ。

症例8.心房細動
 75歳の症例をもとに、非弁膜性の心房細動の治療に対して話し合った。症例は発作性心房細動なので、経口薬治療が第一選択になるが、NOACについても話し合った。

症例9.高血圧
 40歳の初発症例をもとに、Ca拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬(αβ遮断薬を含む)をどのように選択するかを話し合った。高血圧治療ガイドラインにもとづく選択を基本にしながら、参加者の経験や考え方を語り合った。

 症例10.糖尿病、症例11.逆流性食道炎については簡単に話し合ったが、大変好評だったため第2弾を開催することを約束して閉会となった。

例会資料